日光市内に残されている文化財を守り伝えるため所有者や管理者のご理解と協力を得ながらその保護と活用を図っています。
名称 |
伝 木造 木喰仏坐像 |
種別1 |
有形文化財
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種別2 |
彫刻
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員数 |
11躯 |
地域 |
藤原
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所在地 |
日光市独鈷沢 |
- 解説
- 木喰(1718~1810)は江戸時代中期に甲斐国(現・山梨県)八代群丸畑村に生まれ、22歳で出家、45歳の時に木喰戒を受け56歳から日本廻国に出立し、会津から日光に詣でる途中の安永9年(1780)9月12日に中三依に立ち寄った。このことは、故郷に残る自筆の「南無阿弥陀仏国々御宿帳」に記載されている。
木喰仏の特徴は、形式にとらわれぬ自由な造形表現にあり、温かい木喰上人の人柄そのままの微笑を浮かべた仏像である。
現状は十王堂に9体(1体欠失)の十王像とソウ塚婆(奪衣婆(だつえば))像、地蔵菩薩像がある。いずれも虫害による腐朽破損しており、像底部を中心に頭部や両手を失くしたものも多く、現状はガラスケース内に保管されている。
造形的には素朴であり、木喰仏とするには問題もあるが、木の実を食べて修行する行者を木喰上人と呼ぶが、後世その木喰上人の作った十王像を木喰五行明満上人と混同したのではないだろうか。
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