日光市内に残されている文化財を守り伝えるため所有者や管理者のご理解と協力を得ながらその保護と活用を図っています。
名称 |
鉢石 |
種別1 |
記念物
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種別2 |
史跡
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員数 |
1基 |
地域 |
日光
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所在地 |
日光市中鉢石町
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- 解説
- 地中から地表に突き出た岩盤の一端が鉢を伏せたような形のため、古来より「鉢石」と称されている。
江戸時代に往古の伝承をまとめた『日光山堂舎建立記』に、「鉢石」の由来について、「勝道上人開山ノ時、此所ニ始テ建人家、鉢石町ト名ク、此町ノ北、大谷ノ南岸ニ、鉢ノ形ナル岩アリ、因テ名トス」と見え、勝道上人の日光開山伝説に因んでこの石が親しまれていたことがわかる。
古代より日光山の門前町として栄えた「鉢石町」は、江戸初期の東照宮造営を契機に、江戸五街道の一つである日光道中の最終宿駅として拡充整備され、東町全体を「鉢石宿」と総称するようになった。
こうした由緒により昔から地元の人々に大切にされ、石の周辺に柵を設け、注連縄を張って神聖化されて保護の手が加えられてきた。
日光開山にまつわる民間伝承の古蹟として、また日光における門前町の発達と近世街道宿駅の発達を示す価値ある史跡である。
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