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名称 金剛堂銅扉(永正一五年銘)
種別1 有形文化財
種別2 考古資料
員数 2枚
地域 今市
所在地 日光市今市

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解説
 この銅製扉は栗山境稜線上の金田峠付近(1,873m)で発見された高さ約60cmの石祠(金剛堂)の扉である。法量は縦約30cm、横が11cm、表面に銘文が刻まれている。これは天正年中断絶した日光修験夏峰入峰の資料である。
 右左扉には造立に関わった大先達能範を筆頭に教順や通蔵等十八名の修験僧等の名前が刻まれ、右扉に「永正戊寅九月七日」とあって永正15年(1518)に奉納されたことがわかる。
 ことに、大先達能範は、永正10年の温泉神社蔵『温泉大明神銅社』と輪王寺蔵『奉寄進寒沢宿錫杖』に名前があり、教順も銅社にその名がある。また、輪王寺蔵の永正8年(1511)『寒沢御宝前鰐口』には通蔵の名が確認できる。この時期の夏峰修行が盛んであったことを知る貴重な資料である。
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