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日光市の指定文化財|BUNKAZAI.EDU.NIKKOCITY.JP

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名称 延命地蔵堂(附)本尊木造地蔵座像、木像仏七体及び境内地の石造地蔵座像二体
種別1 有形民俗文化財
種別2 信仰
員数 1棟
地域 日光
所在地 日光市本町

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解説
 日光開山勝道上人一行が二荒山登頂の途中、田母沢の急流を前に難儀していると地蔵菩薩が現れ、お陰にて一行は無事対岸に渡り山頂を極めることができた。地蔵尊に深く感謝した上人は、湯元温泉を発見すると湯の湖畔兎島に地蔵尊を刻み安置した。その後弟子達は、田母沢の両岸に石の地蔵尊を造像、追って本堂・寮坊を建立し、日夜勤行を行なったという。これがこの地の謂われである。
その後室町の頃、上人御作になる湯元地蔵尊の霊験を信じることなく、尊像に犬をつないで湖に投げ込むという暴挙にでた板橋領主が、地蔵尊の霊験で懲らしめられ改心したという伝承をもって、湯元の地蔵尊は犬牽地蔵とよばれるようになった。元禄年間、参拝の便を図り、尊像を湯元兎島から中禅寺湖畔へ移動、延命地蔵として益々信仰される。その後田母沢の地蔵堂が焼失したこともあり、一切衆生の結縁を考慮し、この地蔵尊をもって険峻より当地に再度移動し祀ったという。これらの伝承をもって延命地蔵尊は篤い信仰を受け、現在に至る。
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