日光市内に残されている文化財を守り伝えるため所有者や管理者のご理解と協力を得ながらその保護と活用を図っています。
名称 |
上三依村街道文書 |
種別1 |
有形文化財
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種別2 |
書籍
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員数 |
159通 |
地域 |
藤原
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所在地 |
日光市上三依 |
- 解説
- 阿久津家には、江戸時代の上三依村問屋関連文書を中心に多数の古文書が残されている。特に文政9年(1826)横川宿の大火によって,同家に置かれた臨時問屋の経営帳・幕末の尾頭道関連文書・文化期(1804~18)の木地屋元締の経営帳などはある程度まとまりを示している。
臨時問屋の経営帳は、文政9年3月~5月までの2か月間に、上三依の附子(つけこ)が、伝馬と荷物を誰がどこへ何駄運び、駄賃の支払いがどうであったか、荷物の中身は何か、荷主はどこの誰かなど、この時期の会津西街道の商品流通をつぶさに伝える。
また、尾頭道関連文書は、幕末の小佐越新道出入による荷物渋滞を回避する脇街道の機能と、それによった商品の種類などが伝えられて興味深い。
さらに、木地屋元締めの経営帳は、全国的に見ても極めて珍しい木地屋の実態と、阿久津家の元締経営が伝わり、これまた貴重な史料である。
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