日光市内に残されている文化財を守り伝えるため所有者や管理者のご理解と協力を得ながらその保護と活用を図っています。
名称 |
横川如意輪観音堂 |
種別1 |
有形文化財
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種別2 |
建造物
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員数 |
1棟 |
地域 |
藤原
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所在地 |
日光市横川地内 |
- 解説
- この観音堂は、三間四方 向拝(こうはい)一間付き入母屋(いりもや)造りで、江戸時代後期の建造と考えられる。柱、頭貫(ずぬき)、木鼻(きはな)、台輪、闘供(とうきょう)、丸桁(がんぎょう)、茅負(かやおい)、垂木、虹梁(こうりょう)、板壁、長押蟇股(なげしかえるまた)などが改変されずに良く残っている。
軒(のき)は当初1間であり、後に茅負の上に垂木を置いて2間にしている。屋根の形状もこの時改変されたものであろう。地元の古老の話では、「昭和四十年代後半の頃まで茅葺であった。」とのことであり,当初は方形造りで宝珠が付いていたと思われる。内部は竿(さお)縁(ふち)天井で畳敷き、来向壁には金箔がはられ、厨子が安置されている。
この観音堂は、天明8年(1788)の「御廻国様御通行ニ付御案内帳」(宇都宮旭町 赤羽家文書)に、「観音不動堂」として記録されている社と同じ物と思われる。近世以降三依地区の人々の信仰の対象として守られてきた建造物で建物全体の映りもよく保存状態や周辺整備も良いものである。
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