日光市内に残されている文化財を守り伝えるため所有者や管理者のご理解と協力を得ながらその保護と活用を図っています。
名称 |
小滝坑跡 |
種別1 |
記念物
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種別2 |
史跡
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員数 |
0 |
地域 |
足尾
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所在地 |
日光市足尾町
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- 解説
- 小滝坑は、明治期以来の足尾銅山の主坑(本山・小滝・通洞)の一つである。慶長15年(1610)に発見されたとする足尾銅山は、江戸幕府の支配のもと備前楯山を中心として無数の狸掘りにより銅鉱を採掘し、最盛期は元禄15年(1702)から正徳4年(1714)までで年平均1,590㌧の粗銅を産出したが、徐々に休山状態となり、幕末には年生産平均84㌧となった。明治となり足尾銅山が官営から民営となって、同10年から古河市兵衛の経営するところとなり、同14年から相次ぐ「直利(富鉱脈)」の発見により飛躍的に発展した。同17年には既に日本一の産銅量を誇った。その勢いから同18年7月1日から小滝坑の旧坑の取明けを開始し開発が始まった。翌19年4月に坑口から1,600尺(485m)入ったところで切り詰めに当たった。手掘りの江戸時代に既に坑道が深部に及んでいたことは驚きである。それより僅か30尺(9m)掘進し直利を発見し、更に100尺(30.3m)で大直利に当たる。この年、足尾銅山会所は小滝分局を開設し、採鉱・選鉱・製煉を独立させ産銅機能を強化した。昭和29年4月合理化により廃坑となった。
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