日光市内に残されている文化財を守り伝えるため所有者や管理者のご理解と協力を得ながらその保護と活用を図っています。
名称 |
銅インゴット運搬の絵 |
種別1 |
有形文化財
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種別2 |
絵画
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員数 |
1幅 |
地域 |
足尾
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所在地 |
日光市足尾町通洞 |
- 解説
- 作画 田中 良(明治17年~昭和49年)。大正初期の足尾銅山製煉所の活気あふれる精銅運搬の情景を描いたもので、大きさは縦128.5cm 横160.5cmの大作である。絵の内容は、製煉所屋外で、トロッコ(鉱車)に山積みされたインゴット(鋳型銅)を、別線んの屋根付トローリ式電車が牽引(けんいん)するトロッコ車列に、上半身裸の屈強な青年(直轄鉱夫以外の組頭に属する雑夫と思われる)が、しかも、南国風の彫の深い端正な顔立ちで、インゴットを両手で抱え積替えようとしている。側には甲斐甲斐しく働く人達がいる。遠景には、廃石か鍰(からみ)を運ぶ鉄索の搬器が3から4台見える。インゴットは、長1尺5寸 巾5寸 厚3寸で重量は8貫目(30㎏)で、頂部には「FA BC MADEIN JAPAN」と彫字されているはずである(絵では底部しか見えていない)。インゴット型は明治期より続き、大正5年に日光電気精銅所で電気分解するため、両翼付き(又は耳)のアノード板(48貫:180㎏)に改たまった。
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