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名称 慈眼寺の元応銘板碑
種別1 有形文化財
種別2 考古資料
員数 1点
地域 藤原
所在地 日光市藤原


解説
 板碑は本来死者の供養に建立された追善の卒塔婆である。この板碑は、昭和10年頃慈眼寺の改築に際して同寺本堂跡より発見されたもので、年号の刻銘を元応2(1320)年と読むことができる。
 材質は、広く関東地方に分布する板碑に見られる秩父産の緑泥片岩である。
 したがって、すでに鎌倉末期藤原地方に慈眼寺の基盤となった、有力者の氏寺の存在が推測され、本体のような板碑をもって供養の追善が行われていたと考えられ、数少ない河川交通のあり方の資料の中では出色のものであるといわねばならない。
 種子の縦対横の比は12対6であり、蓮台の底は丸鍋であって共に、鎌倉末期の板碑の特徴をよく表している。尚、本文は一部検討を必要とする箇所があることを付記しておく。
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